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農薬の深イイ話

2023.03.01

モモヒメヨコバイ

モモヒメヨコバイは中国、台湾,韓国、北朝鮮に発生が確認されており、うめ、もも、おうとう、あんず、はなうめ、はなももを加害することが知られています。
日本では沖縄県での分布は確認されていましたが,2019年に和歌山県で確認された以、降現在まで、栃木県、群馬県、埼玉県、東京都、神奈川県、愛知県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、岡山県、広島県、山口県、香川県、徳島県、福岡県、大分県、佐賀県、熊本県の21都府県で発生が報告され、特殊報などが出されており注意を呼びかけています。

生態・形態・被害
成虫の体色は黄緑色で、頭頂から翅端までの体長は3~3.5mm。若齢幼虫は薄い黄色で
老齢幼虫になるにつれ成虫と同じ黄緑色になります。複眼は黒色、頭頂部に特徴的な黒い点があります。
被害は成虫と幼虫が葉面に寄生し、吸汁することにより葉色が徐々に薄くなります。葉全体が吸汁されると白化し、激しく加害された葉は早期落葉します。なお、被害が見られる葉の裏側には幼虫の脱皮殻が付着しています。
生態はまだ良くわかっていませんが、成虫で越冬するようですので、春先からの発生に注意が必要です。しかし、発生が多くなるのは5~6月と猛暑が過ぎた9月~10月です。

防除対策
発生初期であれば、本種に寄生された葉は見つけ次第除去し、適切に処分します。
薬剤防除はもも・うめ・小粒核果類(すもも、うめ、あんず)に2023年3月現在、下記の薬剤が登録取得しています。
モモヒメヨコバイに登録のある薬剤
 テッパン液剤     小粒核果類   2000倍   収穫前日まで
 マブリック水和剤20  うめ      4000倍   収穫21日前まで
 ロディー水和剤    もも、うめ   2000倍   収穫7日前まで
 アグロスリン水和剤  うめ      2000倍   収穫7日前まで

なお、 農薬使用の際しては、必ずラベルの記載事項を確認し、使用基準を遵守してください。

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